「……蒼君っ」
「ごっごめん…
じゃあ、俺帰るから。」
「うん…。」
蒼君の背中はすぐに見えなくなった。
「ママ、ただいまぁ…」
「おかえりぃ~
遅かったね??」
「うん…
話してたらこんな時間になっちゃったの…」
「そぉ。
なんか結構前から家の前に男の子がいたんだけど…」
えっ!!??
「いつの間にかいなくなっちゃっててぇ…」
「その男の子って誰!?」
「わかんない…
見たことない子だったけど??」
蒼君??
でも……あっ!!
「ママ、この人!?」
「あっ!!
うんうん!この子♪
なになに??
亜華里の彼氏なの??」
…そっか。
さっさと帰ったのに家の前にいたんだ…
だからあんなに…手が…


