有罪モラトリアム

私「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」

客「じゃあ、ビビンバ2つお願いします。」

私「かしこまりました。
  お茶を2種類の中から1つ選べるのですが、どちらになさいますか?」

客「柚子茶っておいしいんですか?」

・・・・。
おいしいのかな?!!!
そういえば飲んだことない・・・!
でもここはおいしいって言っとくべきだよね?!!

私「あ・・はい・・。」

初めての接客で戸惑う私…。
思わずIさんのほうをチラチラと見てしまいました。

客「じゃあ柚子茶にします~!」

隣にいた女性も、「私も~。」と柚子茶を選びました。

お、おいしいんだよね・・・?柚子茶・・・。
見た目は少し赤がかった茶色で、普通のお茶に見えるんだけど。
不安になりながら、オーダーをコックさんに伝えます。
そしてIさんのところへこっそり行って、

私「あ、あの・・・。
  お客様に柚子茶っておいしいんですか?って聞かれたんですけど、おいしいんですよね?」

I「ん~・・・。飲んでみる?結構甘いんだよね。」

私「えっ!?あ、そうなんですか…。じゃあ一口いただいてもいいですか?」

私は裏の方でコップに柚子茶を入れて飲んでみました。
いい匂い~・・・。
あまい・・・!これは嗜好の分かれるとこかも?!
ビビンバとこれじゃ、あんまり合わない気が…あわわわ。

I「甘いでしょw」

私「はい…。」

I「お客が嫌がったら、ウーロンに変えてもらっていいからねw」

私「わかりました・・。」

私は柚子茶を持ってお客様のところへ。

私「柚子茶です。お口に合わなかったらウーロン茶に変更もできますので、お気軽にお申し付けください。」

客「ありがとー。」

ビビンバが出来上がるのを、なんとなくソワソワしながら待っていました。
すると、先ほどのお客様がチラチラとこちらを窺っている様子…。
んん?お茶変えたいのかな??