向日葵-the black cat-

コンビニの袋片手にもう我が家と化したような部屋へと戻ってみれば、パソコンのキーを操作する手を止めた彼は目を丸くしてこちらを伺った。


変な顔だな、なんて思いながら買ったものを冷蔵庫へと入れていると、背中からは戸惑うような声が恐る恐ると言った感じで聞こえてくる。



「…龍司?」


「ん?」


「どこ行ってたの?」


「ママと飯。」


「お前のママは死んだはずだろ?」


「そっちのママじゃねぇって。」


「じゃあ、どこのホステス?」


「そんなんでもねぇよ。」


「…お前、ついにラリったか?」


「勘弁してよ、シラフだって。」


また変なことを言い出したと思ったのか、それともついに幻覚でも見え始めたのかと、ヨシくんはそんなことを疑っているのだろう、不信そうな瞳を向けたまま。


おまけに俺の顔と手に持つ物を見比べ、ポカンとした表情を浮かべた時には、思わず噴き出しそうになった。



「…牛乳?」


「取るなよ、俺のだから。」


「…お前、一体…」


「飲めってうるせぇんだよ、かーちゃんが。」


一応先ほど怒られたこともあり、帰りにコンビニに寄り、ビールではなくパックの牛乳を買ってみたのだ。


冷蔵庫へとそれを詰め終え、パタンと扉を閉めた時、“会話にならない”と彼は言う。



「まぁ、元気そうな顔してるから良いよ。」