奴のとなり




「食べる?」



卵焼きを近づける。



飴と鞭。



奴は不機嫌そうに口を近づけると、
ぱくっと放り込む。



なんか、
親鳥が雛に餌を与えている気持ちになる。



こんなに大きくて怖い奴なのに、
可愛く思えるなんて重症だな。



うん、
と頷きながら食べると、
視線だけをこちらに向けて睨まれた。



だぶん、あたしの考えていることが分かったから。