奴の胸をどんどんと叩き、抵抗しても敵うわけなくて、もう限界だった。 頭がぼんやりして、白く飛びそうになる。 もういいや。 そんな諦めにも似た感情が頭を支配してて、あたしはそれに乗っかろうとする。 薄っすらとした意識の中、奴の囁くような声が頭に響く。 「残念だったな。俺はこの通り問題ねぇよ」 そんな悪魔みたいな声が。