次の日の朝

案の定、38℃の熱がでた。
雨の中びしょ濡れになって立っていたからだ。
しかも、体調悪いのに・・・


「ヒナコ、あんた今日も体調悪いの?学校休みなさい。連絡しておくから」

お母さんはそう言い残してすぐに仕事へ出かけていった。



“雨宮君、ゴメン。やっぱり今日熱出て学校行けない・・・”

メールしたらすぐに返事がきた。

“えー!マジかよ!んじゃあしょうがねーな。早く元気になれよ。今日も会いたかったよー(笑)”


いつものクールな雨宮君がいつもみたいに
さらっとこっちが照れるようなセリフを吐くのが目に浮かぶ。


クスリとひとり笑顔がこぼれた。




『なんか、声聞きたくなってきた・・・』



四六時中一緒にいたわけではないのに
雨宮君の声・香り・姿

どれも頭から離れない。


目をつぶると浮かぶのは

雨宮君の笑顔。



私はぼーっとする頭で

何も考えず雨宮君に電話していた。