ハクバの王子

夢を見た。



私がどこかの国のお姫様になっててなぜだか森で迷子になった。

わんわん泣いていると

向こうの方から馬に乗った人が近づいてくる。

「君、大丈夫?迷子?」

私はしゃべれなくて泣き続けた。

「心配しないで。俺が守ってあげる。」

馬に乗った人はそう言って手をさしのべてきた。

顔は陰になっててどうしても見れない。

「俺は、君に会うのを待ってたんだ。俺にしなよ。君がスキだから。俺のことスキにさせるよ。覚悟して」

・・・・・・・・・・・・・・・


そこで夢は途切れた。


「・・・ナコ・・・・・・ヒ・・・ナコ・・・起きて」



自分の名前を遠くで呼んでいる声がした。