修旅、最終日。


「ごめんね、ヒナコ」

「悪いな、綾瀬。ユキ、ちょっと借りるわ」

「いいよ!気にしないで~。楽しんできなよ。その代わり、今後何かおごってよー」


わざとらしくないかな?
2人でいるところ、
見たくないな。



「勿論!ヒナコがスキな“よしだや”のアイスおごるよ」


「じゃあ許す!」

満面の笑み。
ウソだよ。


「あ、そうだ。ヒナコ、一人になっちゃうから、トシコたちの班入れてもらえるように頼んどいたよ」



「忘れてたー!ユキありがとう!一人で京都観光するはめになるとこだった!」









でも、私はトシコたちとは一緒に行かなかった。



一人になりたかった。



一人にさせて欲しかった。






気持ちの整理を


したかったから。