それからしばらく走り続けた。


気付くと自分もさっきの女みたいに
雨で服がぐっしょり濡れていた。



「ははっ…俺も同じだし…」


思わず声に出して笑った。




友達に会いに学校に行く道を歩きながら、

何でか俺はさっきの女のことが気になって仕方がなかった。


あいつのアホずら
俯いて赤くなった姿



目に焼き付いて離れない。






気付くと雨は止んで
空は晴れ渡っていた。



「アメ女だな…」




俺は空を見上げて
そう呟いた。