「で、話って何?」


私は、雨宮君を連れて公園のベンチに座った。


「あのさ、話っていうのはね・・・・・・その・・・」

「うん」

「なんで、さっきあんな話したの?」

「あんな話って?」

「私が、服部君・・・のこと・・・・・・スキ・・・って」

「あぁ、あれ。なんとなくそうなんじゃないかなって。でも、違うんでしょ?」

「何で分かったの?」

「え?」

「何で私が服部君スキだって分かったの?」

「やっぱりスキだったんだ。だって、見てれば分かるよ。二人といるときなんか寂しそうにしてるし」

「そう・・・だったんだ」

「うん」



うわ、なんか泣きそう。
やばい・・・



私は下を向いて黙っていた。


「告ったの?」

「・・・・・・・・・」

泣きそうで、話せなくて、私は首を振った。

「告らないの?」

「だって、ユキの彼氏だよ!そんなことできない!」

顔を上げたとき、涙が流れた。


「わっ・・・ごめ・・・ん。泣くつもりじゃなかったのに」

「別に」


それから涙が止まらなくて、私はずっと泣いていた。
どれくらい経ったんだろう。

雨宮君は黙って私の隣に座っていてくれている。



「私ね、告ろうとしたんだよ。修旅のときに。でも、服部君に先こされちゃったんだ。あはは、バカだよね。私って」

「そんなことねーよ」


そう言って、
私は雨宮君に抱きしめられた。


え?ちょ・・・と・・・・・・何?

突然すぎて頭がついていかなかった・・・