ハクバの王子

「うちら、これから行くとこあるからここでね」

「うん。じゃあね」

ユキと服部君とはここで別れた。




「綾瀬さん、家どっち方向?」

「え・・・?えっと、北通り駅だけど」

「じゃあ送るよ。行こうか」

「う・・・ん。ありがとう」


半ば強引に雨宮君が送ってくれることになった。



雨宮君、何考えてるかわかんない。
さっきも、私のことかばってくれて。


隣を歩きながら、


でも、
なんか、


キライじゃない。






そう考えていた。