ハクバの王子

「おっ!それいいじゃーん、さすがユキだな」

服部君はものすごい笑顔。


「あ…でも、遊園地とか屋外はNGかも」


「えー!!オレ今まさに"遊園地行きたい”って言おうとしてたのに!!」

「だって、絶対雨だもん。ヒナコだよ!?」


そう。私が一緒だから。

「あっ……そっか…悪い。綾瀬」


そんな顔しないで…

服部君の顔が一気に暗くなる。



「いいの。だって私絶叫全く乗れないから」


「ちょっと待てよ。なんか、話が見えないんだけど。
何で綾瀬さんがいたらダメなんだよ。」


雨宮君が、ちょっと怒った口調で言ってきた。

何?もしかして、かばってくれてるのかな?


「いいの。雨宮君。ホントのことだから」

「意味分かんねーよ。」


「そっか。コウタにはまだ話してなかったっけ。ヒナコの秘密」

「は?秘密?何それ。そんなんあるわけ?」

私を見下ろして睨み付ける。


「うっ………」


怖いよ~……




そして、ユキが話し出した。

私の秘密を。