「おはよう…う〜寒いねぇ」

彼女が丸まったまま、みんなに挨拶すると一斉に視線を浴びせられた。

「な、何?あたしの顔に何か付いとぉと?」

彼女が慌てて尋ねるとメガネをかけた知的な顔立ちした長身の男が

「アレ…」

と奥の方でふんぞり返る男を顎で差した。

その男は、機嫌悪そうな顔で

「昨日は随分と世話になったな。お前のおかげで俺の相棒は、めでたく片手で年を越す事になったよ」

何の事言ってるのかさっぱり解らない。

「てめぇすっとぼけるんじゃ無ぇ!昨日カラオケボックスで…何があったんだっけ?俺、気絶しとったけん解らんっちゃんねぇ〜」

アンタが解らんのにあたしが解る訳無いやん。