そんな千景の両親は俺らが高校1年の夏に正式に離婚した。
そして勿論そのまま千景と千晶は母ちゃんに育てられることになった。
その時に初めて知ったんだけど、千景の父ちゃんは婿養子で、その為に千景の名字は変わらなかった。
そして、千景の父ちゃんはよそに所謂、『愛人』というのがいて、更には千景や千晶とは別に子どもがいて、今ではその『愛人』が妻となり、その千景でも千晶でもない別の子どもと仲良く3人で暮らしいるらしい。


千景の両親が離婚した時には既に俺らは“恋人同士”になってはいたが、俺が男女の『恋愛』について考えるようになったのはこのことがあってからだと思う。
多分。