俺が本題に入ろうか躊躇していると、高原の方から聞いてきた。

「紘平さん、彼女さんとどうなんすかぁ?」

「どうって?ラブラブよ?」

ざっくりとした質問だな。

「まぁ~じっすかぁ?10年も付き合って別れそうになったこととかってないんすか?」

「ないね。」

「飽きたことは?」

「ないね。」

「飽きられたことは?」

「…」

俺は高原はチラリと睨んだ。

「冗談じゃないっすかぁ~。んじゃ、ぶっちゃけ、聞いてもいいっすかぁ?」

そう言いながら、身を乗り出してきた。

おいおい、近いな。


「いいよ。俺がぶっちゃけるかどうかはわからないけどな。」

「ちょっとちょっと!!そこはぶっちゃけましょうよぉ~」

思った通りの反応で面白いな。


「紘平さ…」

『お待たせいたしました~。生、ひとつお持ち致しました~。』


ちょうど、高原が話を切りだそうとした瞬間に俺が注文したビールが運ばれてきた。


「ま~じ空気読んでくれよぉ」

高原はそう冗談っぽく言った。

「で、何?」

「んっ!!」

ビールを飲んでいるところに声をかけた為に高原は吹き出しそうになった。


「そうそう!!紘平さん。」

「なんやねん。」

「ぶっちゃけ、彼女さんと週何でやってます?」

「はぁ?何の相談なの?別れるとかそう言うことじゃなくて?それ関係ある?」

さすがにこの質問は予想はできていなくて、ちょっと声が裏返ってしまった。