サクラサク

『サクラサクラ』

例えば
愛する人の使う
ボールペンになって
その人の胸のポケットに
入れてもらえたなら

胎内に浮かぶように
その人の鼓動を聴きながら

安らかに眠れる事だろう

たとえインクが切れたら
捨てられる運命だとしても
その刹那の安らぎの
蠱惑には抗えないだろう

嗚呼…私はただ眠りたい

何も考えずに
何にも惑わされずに


無機質なモノになっても
愛してる人に対しては
正直でありたい

だけど、今は寝かせてね

しんどくて疲れたから。

おやすみ。