今年もこの季節が、来た。

うちの学校では五月にクラスマッチ、という行事がある。

新学年での初めての行事で、クラスの結束を結束を深める為、所謂、球技大会のようなことをする。

今年は女子がバスケかソフトボール、男子がバレーかサッカー、となっている。



「紗都はどうする?」

いつも通り、アキちゃんとお昼を食べながら、話題は二週間後のクラスマッチの話になった。


「紗都、意外と運動神経いいからどっちでもいけるよね」

「意外って…」

「去年は凄かったし。ぼーっとしてそうなのに、いきなりアタック入れんだもん」


去年、私はアキちゃんと同じクラスで、二人ともバレーを選択した。

もしあの時ドッジボールを選んでいたら私達は、こうして一緒にお弁当を食べていなかったかもしれない。



あの時のクラスはバレー経験者がいなかったので、朝練をすることにした。

勿論、提案者はアキちゃんだった。



「あの時紗都がいなかったら、うちらのクラスあそこまで勝ち残れなかったよね」

「皆が練習頑張ったからだよ。それより、アキちゃんは今年どうするの?」

「あたしは勿論バスケ」


彼女は一年の秋までバスケ部だった。





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