お隣さんの恋愛事情




「…お前、どうし…」


「オッケーカモンベイビー!!」



両手を広げて言ってみた。

だってだって!
さっきの寂しそうな顔だって、私の気を引きたかったに違いないと思うし!

それに、見た目はアレだけど(ドレだよ)、たぶん中身はシャイボーイのはず!

だったら私が受け止めるしかないじゃない!そうよ、恭子!アンタがやらなきゃ誰がやる!



「さぁ!いつでもいいのよ!カモン、ラブコール!」



「は、ちょっと待て…」



「恥ずかしがらなくてもいいの!アンタの気持ちは私にはわかってるから!」



「いや、ちょっ…」



「大丈夫!昔の女のことなんてグチグチ言う私じゃないわ!さぁ、聞かせて!」



「いや、話の流れがわかんないんだけど…(話の流れも、この女自身もわかんねぇ)」


「照れるなって」



ふふふ。ホント見かけによらずシャイボーイなんだからん。

仕方ないわね、目も閉じてあげるわ!



「だからお前は何してんだ(あ、鼻毛出てる)。」



「何って、アンタからのラブコール!」



「ラブコール?(やべぇ、コイツ頭打ったか?)」



「は・や・く」



「あ~っと…(鼻毛のこと言っていいのか?)」



「ほら!男なら根性見せて!」



「あ~………は、な……やっぱ無理!」



「(は、な?)早く言いなさいって!」



「んじゃあ言うけど…」



ついにこの時が!
私にも春到来!
季節は冬だって言うのに、私の心は春真っ盛り!