目覚めた時にはもう嫌なオーラはすっかり無くなってた。
……はっ……
「響く…」
大丈夫かな?
すると
「ここだよ。」
響君の声が後ろからする。
私は振り向く。
……あ……
響君……。
「良かった、無事で…」
良かった…響君。
だけど
………あ………
響君の頬には傷があり、未だに血が流れてる。
響君……。
「大丈夫?」
私は慌ててハンカチを取り出し、その傷口を押さえる。
「また逃げられちまった。ま、結構向こうにダメージ与えたけど。」
響君は笑って言う。
「響君……。」
怖かった。
響君が頬に傷を作っただけでも。
響君は狙われてる。
何でかはわからないけど。
怖い…。
響君がやられちゃうのはやだよ。
お願いだから誰も
響君にひどい事しないで…。


