響君は私に何か隠してるのかな…?


いつも切ない表情をしてるんだ。


悪魔について話す時。


悪魔だからきっと何かあるんだろうな。


でも


その何かを多分


響君は教えてくれないと思う。


だから…


私は聞けない…。



「悪い。次、行こうか。」


響君は私の体を離すと、そう言って私の手を引く。


でもね


響君……。


私は不安だよ。


響君が好きだから響君の事全部全部知りたいよ。


そう思うのはだめな事なのかな…?



「あいつらといっつも離れるなぁ。まぁ、俺は雨音と二人きりが好きだから良いけど。」


響君は笑って言う。


「響君…。」


「やっぱり一人より二人だな。」


響君が言うと私は笑う。



響君が大好き。


だから


私はこの時間がずっと続くといいなぁって願ってた。


響君の抱える秘密を知らなかったから。