雨音は俺だけのもの…。
「ねぇ、悪魔界ってさ…遠足とかないの?」
雨音は俺に聞く。
「遠足っていうか、魔術の練習に森にみんなで出かけたりはしたけど…」
「森かぁ。」
悪魔界だから毒キノコとか危ないモノいっぱいな森だけどな。
「俺、団体行動あんま好きじゃなかったな…」
単独行動が好きだったな。
「そんな感じだね、響君は。」
雨音が笑って言う。
「だろ?可愛くないガキ言われてたな。」
俺は笑って言う。
「そういえばさ、魔術って何するためにあるの?」
雨音は俺に聞く。
「……え……」
それは聞かれたらかなり困る。
「気になるじゃん。」
雨音が言う。
「内緒。言ったら俺、消されるんだ。」
俺は雨音に言う。
すると
「やだ!響君が消えちゃうの。」
雨音が泣き始める。
……あ……
泣いちゃったよ…。


