そして…
強い光が出ると、
雨音と俺は瞳を閉じる。
少しして場所が変わったように感じると、目を開ける。
それは班行動の集合場所の近くの人気のない場所。
「……え……」
雨音はびっくりした様子。
もちろん
これだって魔術に入る。
困った時の為というか…
「健太に連絡しないとな。」
俺は携帯を取り出す。
すると
「さ、さっきのは?」
雨音が俺に聞く。
あー…理解できてないのか。
「あれも魔術の一部。瞬間移動。行きたいって所をイメージして呪文を唱えればそこに移動できる。」
「そ、そうなんだ…。」
「行きたい所あったら言えよ?連れてったるよ?」
俺は雨音に言う。
だけど
「デートの時はだめ。私、響君とゆっくり歩いて楽しみたいもん。」
雨音が笑って言う。
――ドキッ。
「そっか。」
デート…か。


