「俺を悪魔だって分かったら普通はびびって離れるから。」
響君が言う。
だってそれは……
「初めて会った日、響君…私を助けてくれたから。」
私は響君に言う。
「…え…」
「嫌な人じゃないのかなって。そりゃあ響君の家に初めて行った時は怖かったけど…」
何かされそうになったし…
でも…
「でも…響君の事、好きになっちゃったから…」
私は響君に笑って言う。
悪魔だとか関係ないんだよ…。
「雨音…。」
「一人が好きとかもう言わないでね?私がずっとずっと響君の側にいてあげるから。」
私は響君に言う。
すると
――ドキッ
いきなり響君は私を抱き寄せた。
「ひ、響く…」
「雨音、そんな事言われると離せなくなるだろーが。」
響君が言う。
「離せなくていいよ?」
私は響君に言う。
だけど
「ごめんな…」
響君が言う。
響君…?


