これなら近付ける。
狩りしやすい。
俺はあの女を惚れさせてみよう。
それでチャンスを伺って魂を狩る。
他の奴らに見つかる前に。
大丈夫だ。
俺ならできる……。
――ガラッ
「はい、みなさん今日からよろしくね。担任の南祐樹です。さて、今日は転校生を紹介します。」
教室に先に担任が入り、俺は廊下で呼ばれるのを待つ。
「黒澤君、いいわよ。」
担任が俺を呼ぶ。
俺は中に入る。
すると
「きゃあああ!!」
クラスの女子大半が黄色い声を上げる。
うるせぇな…。
「静かに。黒澤君、自己紹介して。」
担任が言う。
「はい。」
担任に言われると俺は自己紹介を始める。
「黒澤響です。よろしく。」
俺が言うとさらに女子は騒ぐ。
静かに聞けないのかよ…


