「げっ…響鋭い…」
健太が言う。
…やっぱりな…
「早苗に頼まれたんだよ。鈴村の為に協力しろって。」
「……え……」
雨音の為…?
「鈴村の気持ち、気付いてたか?響。」
健太が俺に聞く。
雨音の気持ち…
……え……
じゃあ雨音の好きな奴って……俺…?
「お、俺かよ…」
雨音が…
だって
俺、悪魔だぜ?
しかも雨音の命を狙ってる。
なのに雨音は……。
なんだか胸が痛んだ。
雨音……。
俺は……
「響は好きなの?鈴村の事…」
健太が俺に聞く。
「俺は…」
頭には雨音の笑顔が浮かぶ。
好きになったらいけない…
いけない……
でも…。
「わかんねぇんだよ…」
どうしたらいいんだ…
狩りをするに置いて最大の問題。
俺も雨音に惹かれ始めてるということ。


