「ありがとうございます。」
女が言う。
「あんたを助けたわけじゃねぇよ。」
俺はそう言う。
すると
「私、2年A組の鈴村雨音です。」
女は笑って言う。
雨音か…。
「俺は黒澤響。」
俺は人間界で使う名前を言うとその女から離れた。
本当にあいつが俺の獲物なのか…?
だったら
どう狩るか……。
「あ!黒澤君早いわねっ。」
俺は職員室へ行った。
担任は若い女。
女教師はみんな俺を見る。
俺はモテるらしい。
悪魔界でも人間界でも女は何もしないでも俺に惹かれる。
まぁ俺は女には興味がない。
俺は短命から逃れる為に必死なんだ。
余計な感情に流される時間はない。
「俺のクラス…何組ですか?」
俺は担任に聞く。
「A組よ。」
担任が答える。
……え……
鈴村雨音と同じクラス…。


