「ワイン開けるね。」
雨音はそう言うとワインを開け、二つのグラスにワインを注ぐ。
「あれ?グラス二つあるんだ…」
俺は雨音に言う。
すると
「あー…それ、早苗に貰ったんだ。引越し祝い。早苗が来るといっつもそれで二人で飲むの。私、お酒弱いのにさ。」
雨音が笑って答える。
「だよな…。」
何
心配してんだか…
俺。
でも
離れてた時間が長いから
不安もある…。
7年間の雨音を
俺は知らない…。
「響君?飲まないの?」
「…あ、ああ…」
俺はワインをグイッと
飲む。
すると
「……ん!美味い!」
意外といけるな。
だけど
雨音はというと
「……ひゃあ…」
少しだけでもだめなのか
ぐったり。
大丈夫なのか?
雨音……。


