本当は
ずーっと
こうしたかった…。
ずーっと
響君に会いたかった。
「雨音、もうお前は一人じゃないから。俺がずっと側にいてやる。」
響君は私をギュッと強く抱きしめ言う。
この温もりが
この匂いが
ずーっと欲しかった。
ずっと想ってたんだ。
「響君、おかえり…なさい…」
「…ただいま。」
私が言うと響君は優しい声でそう答えた。
「…雨音、夕飯はー?」
「ケーキ作ったらね。ケーキ作るの邪魔したの誰かなぁ?」
響君が聞くと私は響君に言う。
――着替えると私はケーキ作り。
誕生日とクリスマスが一緒だから
誕生日ケーキだけど
クリスマスっぽい飾り付けもする。
「うん。可愛いし、美味しそうにできたかな。」
私はケーキを作ると笑って言う。
今日は1番大切な日だもん。
1番最高な日……。


