「雨音ちゃんだけが辛いわけじゃない。」
響君の叔父さんが言う。
そんなの分かってるよ…
でも……
「…響と雨音ちゃんの別れは早過ぎたんだ。でもどんなカップルにだっていつか離れる。」
「……っ……」
失ったものが大きすぎた…。
ただずっと辛いんだ……
「それでも生きるしかないんだ。みんな…」
響君の叔父さんが言う。
“生きるしかない”
…そっか…
響君にはもう
会えないんだね。
死んだって
会えないんだ……。
私、どうしたら…
だけど
……え……
私の携帯に着けてた靴下のストラップがいきなり光る。
……何……?
「魔術だ。中に何か入ってるはずだ。靴下の中に手入れてみなさい。」
響君の叔父さんが言う。
……え……
私は靴下の中をあさる。
……あ……
小さく折りたたまれた紙……。


