「ありがとう…」
すっげー嬉しい。
「あとこれ。」
雨音は小さな紙袋を渡す。
「…何これ?」
「…そっちは誕生日プレゼント。家で開けてね?」
雨音が言う。
誕生日プレゼントか…
「わかった。」
俺が言うと雨音は笑う。
「じゃあまたね。響君。」
雨音は笑って言う。
またね…か。
「…じゃあな。」
もう
これで
さよならなんだ……。
「響君?」
離れたくねぇよ、雨音…
――ギュッ
俺は雨音を抱きしめる。
「雨音…」
どうして
一緒にいられないんだよ……。
「雨音…」
俺は雨音の体を離すと雨音を真っ直ぐ見つめる。
そして
キスをした。
最後のキス……。
「…じゃあな。」
キスが終わると俺は雨音にそう言って雨音から離れる。


