「あ、そこに薬局あるから熱さまシート買いに行こう?」
雨音が言う。
「……ああ…」
俺は辛いのを堪えながら歩く。
雨音……
俺…………
「大丈夫…?」
――雨音は買って来ると俺の額に熱さまシートを貼る。
「…ああ」
息が荒くなる。
「やっぱ休まなきゃだめだよ。瞬間移動して家に帰らないと…」
雨音が言う。
だけど
「お願いだ。雨音の側にもっといさせてくれ。」
俺は雨音に言う。
「響君…」
雨音
お願いだ…。
「…うん。倒れそうになったら言ってね…?」
雨音が言うと俺は頷く。
離れられねぇんだ。
今日が
最後だから……。
体が弱ってく辛さ
涙を堪えて
俺は雨音の隣にいる。
最後に伝えたい言葉が
いっぱいあるから。


