――翌朝。
「……っ……」
ひどい熱が出た。
苦しい……。
前に
叔父さんが言ってた。
ラーゴは死ぬ一日前からだんだん弱ってくと。
今がその症状の一つのようだ。
「響君…大丈夫?」
雨音は濡らしたタオルを俺の額に乗せる。
「…あ…まね…」
「寝てていいよ?今日は早く帰ろう?」
雨音は俺の手を強く握り言う。
だけど
「大丈夫…だって…。」
帰れないよ…
「…でも…」
「もっと…一緒にいたいんだ…」
俺は雨音に言う。
この熱はなかなか冷めない。
だって
悪魔界の病気の症状だから。
でも
時間がないんだ…
「響君……」
雨音は泣きそうな顔をして俺の頬に触れる。
雨音
ごめんな…
でも
今日が最後なんだよ。
最後の君との時間…。


