辛い。


雨音とこうできるのは


もう二度とない。



気が付いたら雨音は眠ってた。


何やってんだろうな…


俺……。



雨音の前で泣いた。


雨音の前でいつもみたいに上手く笑えなかった。


最後だから楽しむべきなのに


それができない。


痛むんだ。


雨音と楽しい時間を過ごせば過ごすほど。


もっと


生きたいって。



どうして


あんな出会い方をしちまったんだよ。


悪魔じゃなくて

普通の人間に生まれたかった。


そしたら


誰も苦しまない。



家を出る前に叔父さんに言われたんだ。


『雨音ちゃんは響が離れたらボロボロになるだろう』


……って。


雨音を苦しめたくない。


でも


この運命は変えられない。




雨音と今日、結ばれた。


幸せそうに眠る雨音を見ていっぱい泣いた。





弱いな…。