「コーヒーお待たせしました。」
「きゃあ!カッコイイ!」
騒ぐ女子達の席に俺は注文された品を置く。
――文化祭が始まるとすぐ、客が殺到。
他のクラスの女子か…
「さすが黒澤!女集め上手いな!」
クラスの男子が言う。
「…は?」
俺、まだ宣伝行ってないんだけど。
「客の大半が響君目当て〜。」
雨音が来て言う。
「おい、雨音。料理は?」
俺は雨音に聞く。
「ホールが気になって焦がしちゃったから、少し休みなさいって言われた…」
雨音が言う。
「ぷっ……」
俺は笑う。
「笑わないでよー。」
雨音が言う。
すると
「お、響君、鈴村発見!暇そうだな。」
健太が来て言う。
あ、健太…
「そうか?」
「よし!お前らに頼むか。」
健太はそう言うと俺に看板を持たせ、雨音にうさ耳のカチューシャを渡す。


