「わかった。じゃあ図書館でな。」
「うん!約束だよ!二人で進級したいから、留年しないようテスト頑張らなきゃだし。」
雨音が言う。
二人で進級……。
ごめんな。
無理なんだよ…。
雨音……。
「響君…?」
雨音は心配した表情で俺を見つめる。
「そうだな。進級したいな。」
俺は無理に笑って言う。
「うん。だから頑張ろうね。」
雨音が言う。
胸が強く痛んだ。
俺には
もう
時間はそんなにはないのだから。
苦しい……。
雨音の為になるべく放課後は勉強会。
そんな日々が続いた。
「…ありがとう!響君のおかげだね!」
――テストが終わり、成績が返って来ると雨音は笑って言う。
「お疲れ。良かったな。」
俺は雨音の頭を撫で言う。
俺が言うと雨音はにっこりと笑う。


