だから大丈夫。


「響君。私、響君の側にいっぱいいたい。じゃないと不安だから。」


雨音が言う。


「俺も。」



怖い。


側にいる時間が長い程


俺らの想いは募る。


離れた瞬間


雨音は大きな痛みを背負うのだろうか…


俺は


世界で1番大好きな彼女をたくさん泣かせちまうんだ。


それでも


このまま

死ぬ瞬間まで

雨音といる。




どうしたらいいかわからないんだよ。



「…そうだ。響君!こないだの写真ね、現像して貰って来たの。響君にもあげる。」


雨音は俺に小さなアルバムを渡す。


「二人でさ、ここにいっぱい思い出埋めてこうよ?」


雨音が言う。


「ああ。そうだな…」


「大人になったらこれ見て二人で語りたいねぇ!」


雨音が笑って言う。


時間が…足りない。


もっと雨音と俺に


時間をくれよ、神様。