「雨音…?」
あー…熱すぎっ…
「熱いよ…響君。」
私が言うと響君は笑う。
「戸惑う姿も可愛いな。」
……うっ……
「なんで響君って…」
キスが上手なの?…と聞こうとしてやめた。
前に彼女いたとか分かったら複雑だし。
だけど
「なんでキスが上手いのって聞きたいのか?」
……え……
「え!?」
なんで分かるんだろ…
「答えは簡単。好きな女にだからだよ。」
響君が言う。
……え……
「本当に?」
「…ああ。俺、女にモテるけど…触れたのはお前が初めて。」
響君が言う。
自分でモテる言っちゃうんだ…。
でも
「良かったぁ。」
私は笑って言う。
「妬いたんだな。」
響君が言う。
……図星です。
「初めては全部雨音にやるよ。」
響君は私の頭を優しく撫で言う。
全部…私に……。


