「た、食べた…」
俺を見ると雨音の顔は青ざめる。
「雨音は悪魔界に不向きだな。」
俺は笑って言う。
「…う…。私もルーク君に合わせたいのに。こんなんじゃ悪魔の彼女としてだめなのかな…」
雨音が言う。
「…雨音はそのままがいいよ。」
俺は笑って言う。
「……へ?」
「雨音は無理に悪魔にならなくていいから。俺はそのままの雨音が好きだから。」
俺が言うと雨音は笑う。
雨音が本当に愛しい…。
涙が出そうになった。
雨音の言葉と親父の言葉を聞いて……
ただ、堪えていた。
雨音の前では強い俺を見せていたい。
雨音、
俺らには永遠はないのかな。
こんな運命ならば、雨音に出会わない方がよかったのかな。
違う出会い方をしたかった。
雨音を悲しませない
違う出会い方を……。


