「寂しいか?」
俺は雨音に聞く。
「うん。ちょっとね。」
雨音はそう答える。
雨音と旅行楽しかったな…。
色々あったけど……
「……今度、二人きりで行きたいな。旅行。」
俺は雨音に言う。
「……え……」
雨音は俺を見る。
「嫌?」
俺は雨音に聞く。
「ううん!行きたい!」
雨音が言うと俺は笑う。
「へぇ。いいんだ!」
「な、何?」
雨音はびくっとして俺を見る。
「今度は本気だぞ?俺は…」
俺は雨音の髪に触れながら言う。
「……え……」
「どうする?バイトしてお金貯めて行くから冬になると思うけど…」
「……い、いいよっ。」
……え……
「……え……」
「冬になったら行こうよ?響君。」
「雨音…」
「私、大丈夫だから。」
大丈夫…か。


