「な、何もしてないよね?」
雨音は俺に聞く。
いきなり何聞くかな。
そんなに俺悪い奴に見えるか?
確かに悪魔だけどさ。
実際何もないけど…
「さぁな。」
俺はわざとにやっと笑って雨音に言う。
「えー!?」
雨音はかなり動揺。
ぷっ…
何かあったと思ってる。
可愛いな。
だからこいつからかいがいあるんだよな。
「先生達、大丈夫だった?」
身支度が終わり、ホールへの移動中、雨音が俺に聞く。
「大丈夫。魔術使ったから。」
俺は雨音に言う。
「魔術?」
「部屋に俺の分身置いて寝かせて、俺自身は周りから見えないよう透明になって。」
「そんな魔術もあるんだ…」
実際習った時はこんな魔術、何に役立つんだろうって思ったけど…
意外と人間界では使えるな。


