「……ん……」
気がついたら雨音は俺に寄りかかり眠っていた。
俺が悪魔なら
雨音は天使だな。
俺が悪魔だろうと
軽蔑しないで…
優しく包み込むんだ。
俺が辛いと分かると優しく手を握ってにっこりと笑う。
俺を想ってくれた雨音。
そんな雨音の魂を狩れるかよ。
雨音は
泣くのかな…?
俺が死んだら…
大好きな雨音の笑顔は
萎れちまうのかな…。
「爆睡してるし…」
俺は雨音の髪に触れる。
あーあ…
結局雨音に何もできないまま修学旅行は終わっちゃうのか。
雨音、かなり俺にびびってたな…
可愛かった。
修学旅行は雨音といっぱい一緒にいたな。
雨音が本当に好きだって気付いた修学旅行。
俺は
もうラーゴじゃない。
普通の人間みたいになってもいいかな。
雨音の為。
残された時間は
大切に使う。


