仕方ないなぁ……


「行くぞ。」


俺は雨音の腕を掴む。


「……え……」


「早く荷物持て。行くぞ。」


俺が言うと雨音は荷物を持ち、歩き始めた。


さて


どう狩ろうかな……。


廊下に出ても俺は雨音の腕を掴んだまま。


「響君、腕…」


雨音が言う。


だけど


「雨音を良い所に連れてってやるよ。」


俺は離さずそう言った。


雨音と二人きりになろう。


それで隙を見つけ魂を狩るんだ。



もうすぐ…俺の寿命は雨音の命によって足されるんだ。


命の期限の誕生日まで


あと8ヶ月ちょっとだ。


絶対に死ぬもんか。



生きてやる。


生きて…


悪魔界のトップになって……


それで……


それで………。



本当の幸せを…探すんだ。


俺がまだ知らないモノをいっぱい知ってやる。


苦しんだ分、幸せになってやるんだ……