「響君…。」
「雨音は心配性なの。これはまだマシな方だぜ?」
響君は笑って言う。
「……え……」
これでまだマシな方…?
「向こうには俺よりダメージ与えといたから。雨音をケガさせた罰。」
響君が笑って言う。
「痛くない…?」
私は響君に聞く。
「大丈夫だよ?俺、強いし。」
響君が言う。
「なんで私を寝かせたの…?」
私は響君に聞く。
すると
「雨音を失いたくないから…。」
響君が切ない表情で言う。
……え……
「響君…。」
「魔術は人間には強すぎる。」
響君が言う。
そうかもしれない…。
でも…
「私だって響君を失いたくないもん。」
私は響君に言う。
やだよ……。
「俺を信じろ。雨音…。」
響君は私の頬に触れ言う。
「……え……」
「俺がやられるわけないよ。」
響君……。


