姉を怨んだ事なんて小さい時だけだった。




ただ単純にお菓子を沢山貰えたり、親から優しくしてもらったり。




でも、当時のわたしには凄く悲しくて、悔しくて泣きながら指を咥えて見ているだけ。





わたしは隠し子とされ、世間を見ずに、人を見ずに生きる。




それが普通だと思い、慣れてきて当たり前だと錯覚してきた矢先だった。





白い肌、生気が抜けている表情、黒い髪。







わたしが見ているのはもう一人のわたしと言ってもいいくらいに、瓜二つ。




わたしの人生に転機がきた。





ありがとう。感謝しているよ。





それより先に零れた感情とは―――。