「茜…僕はね、君が僕の妻になるまでの一瞬一瞬を大切に覚えておきたい。
一つ一つの空欄を埋めていく、その仕草一つも、僕の記憶の中に永遠に留めておきたいんだ。
今日、君は正式に僕の妻になる。
……僕がどれほどこの日を待ち焦がれたか、わかるかい?」
「私だって…。晃のお嫁さんになれる日が本当に来るなんて夢みたいだわ」
「茜にプロポーズして、OKしてもらって、この数日、僕は夢の中にいるようだったよ」
「晃…私も、とても幸せだったわ」
「過去形はやめてくれよ。
これから正式に僕のものになって、ずっと一緒に暮らすんだ。そうだろう?」
「うん…そうね」
晃の体温を感じながら、私は一文字一文字、空欄を埋めていく。
光林 茜として生きてきた17年を振り返りながら、これまでの自分を書き込んだ。
初婚、再婚を選んで記入する欄で、私の手がふと、止まったことに、晃は怪訝な顔をした。
「………?茜は初婚だろ?何を迷ってるの?」
「晃はいつか…もう一度この届けにサインするのかな」
「茜、何をバカなこと!」



