「晃…蒼に連絡しなくちゃ心配しちゃうわ」
「蒼から拉致監禁許可をもらているって言ったろう?
二人とも今夜は茜が帰らないと思っているからね。
甘い夜を過ごしているんじゃないかな?
…たぶん連絡なんて野暮な事したら邪魔になるだけだよ?」
晃の含みのある言葉に、二人が抱き合うところを想像して頬が熱くなった。
「だから…僕たちも…ね?
今日君を呼び出すと決めた時から帰すつもりはなかったよ」
「私が嫌だと言ったらどうするつもり?」
「言わせないよ。
これから君は僕だけを見ていればいいんだ。
たとえ一瞬でも僕以外の事を考えるな。
今夜は右京であっても男の話は厳禁だ。
君の心を僕から奪う者は誰であっても許せない。
…それがたとえ蒼であっても嫌なんだ。
僕が誰よりも茜に近い存在でありたい。
君にとって一番必要な存在でありたいんだよ」
今までにない独占欲を見せた晃に驚いたけれど、彼の言葉は媚薬のように私の胸を高鳴らせ、幸せにしてくれる。
『愛している』と優しく囁く晃の声が心を穏やかにして、迫り来る死の恐怖を振り払ってくれるのが何よりも心強かった。
「茜、愛しているよ。」
微笑む優しい顔とは裏腹の強い腕で私を抱いて離さない晃は、拉致監禁宣言どおり、私を強引に連れ帰り、そのまま家に帰さなかった。



