「茜、好きだよ。もう家には帰さないから。
会えなかったこの二ヶ月…本当に気が狂いそうだったんだ」
「私だって…本当は寂しかったわ。
忘れたくて、でも忘れたくなくて…晃が大好きで…胸が潰れるくらい苦しくて…」
唇が触れた部分から生まれた熱が体の芯まで痺れさせ、まるで夢の中にいるようだ。
それでも耳元で『愛している』と低く囁く声と、僅かに早い晃の鼓動がこれが夢では無いと告げていた。
「…もっと聞かせて?
もっと好きだって言って?
どんなに僕を愛しているか教えて?
今から直ぐに僕の家に連れて行くよ…いいね?」
「晃の家に?でも…蒼と右京がここへ来るって約束…」
「そんなの茜をここへ呼び出すためのウソに決まっているだろう?」
「う…そ?じゃあ、蒼も右京も来ないの?」
「そう言う事。誰も邪魔はしないよ」
クイと顎を引き上げられ、塞がれた唇に激しい想いが流れ込んでくる。
息を継ぐ事も難しい激しいキスに酔わされて、立っていることすら危うい私からようやく唇を離すと、軽々と私を横抱きに抱き上げて森の出口へと歩き出した。



