「そこ、いい加減退いてあげないと誰も入って来れないよ。右京父さんもいい加減痺れを切らして…」
ピンポ~~ン♪ピンポン♪ピンポン♪ピンポンピンポン…
暁が言い終える前に鳴った呼び鈴は、徐々にその感覚を短くしていく。
かなり苛立っているのか、それとも晃をからかっているのか、いずれにしても早く開けろと言いたいのが、ドアの向こうからビンビン伝わってくる。
晃は思わず呆れて「子供かよ?」と呟いた。
「クスクス…ほーら来た。そのまま抱き合ってたら二人ともビックリするだろうね。それとも安心するかな? 賭けてみる?」
晃は「それもいいね」と一瞬乗り気な様子を見せたが、陽歌は慌てて晃の腕からすり抜けて数歩下がった。
晃が陽歌の様子に笑いながらドアを開けると、右京が毛布に包まれた杏を抱きかかえ仏頂面で立っていた。



