「茜がどうして結婚を急ぎたくないのか解らないなんて…。
女心が解っていない鈍感でバカな男ってこと」
「右京なら解るっていうのか?」
空手バカの右京に女心なんて繊細なものが解るわけないと晃は笑った。
「確かに、右京は気が短いし考えるより行動するタイプよ。
女心が解るほど繊細には見えないわ。でも少なくとも晃君よりは解っていると思う。
茜がこの結婚に戸惑っていたことにも気付いていたし、今だって直ぐに茜を追いかけたでしょう? 本当に追いかけるべきなのは晃君なのに…」
「追いかけなかったのは右京が止めたからだ。
蒼だって見ていただろう?」
「そうじゃなくて、茜が飛び出したとき直ぐに行動を起こさなかったって意味よ。
今日の空じゃ直ぐに降りだすこともそれが茜にどう影響するかも晃君なら解っているんでしょ?
それなのに怒りに任せて右京が気付くまでそれをしなかった。
…姉としてはそんなバカに大切な妹を任せられないわね」
反論しようにも ぐうの音も出ない。
晃は唇を噛み締めた。



