【長編】ホタルの住む森



どうして―――


何故私が逝かなければならないの?

私は生きたいのに…

来年も再来年も10年後も、こうして晃とこの木の下で未来を見つめていきたいのに…。

本当は、晃と一緒に未来を歩いていきたいのに

本当は、晃を誰にも譲りたくないのに…

本当は、晃に私だけを見ていて欲しいのに…

「晃…。晃の勝ちなの?
私、負けちゃったの?
こんなのずるいよ。ひどいよ。晃のばかっ!」

もう涙が止まらなかった。

感情が暴走して、すがるように晃に抱きついて涙を流す。

「あきら…あきらっ、あき…らぁ。
ばかっ!ばかあ、大嫌い。もう大嫌いだっ!!」

晃は困ったように私を抱きしめ、そっと背中を擦ってくれた。

優しい指…。

晃の愛が溢れんばかりに感じられる

晃は心から私を愛してくれている。

その想いが嬉しくて…

切なくて…

哀しくて…

涙を止める事が出来なかった。